着物にボールペンが付いてしまったときの対処法
- ishizukaseni
- 2024年11月5日
- 読了時間: 3分

着物にボールペンのインクが付いてしまった場合、対処法を誤るとさらに広がったり、落としにくくなったりすることがあります。特にデリケートな素材の着物は慎重な対応が必要です。ここでは、まず行うべき応急処置と自宅での簡単な対処法、そして着物専門のクリーニングに依頼する重要性についてご紹介します。
1. インクが付いてしまったらすぐに行う応急処置
基本的にボールペンが付いてしまったら自分で触らないのが基本です。
ただし、ペンが壊れるなどしてボールペンのインクが大量に付いてしまった場合にはできるだけ早めに応急処置を行うことが大切です。
ティッシュやガーゼで押さえるシミの部分をティッシュやガーゼで軽く押さえ、余分なインクを吸い取ります。このとき、絶対に「擦らない」ことがポイントです。擦るとインクが繊維の奥に入り込み、汚れが落としにくくなります。
2. 自宅でできる対処法
基本的には自分で触らないことが基本ですが、自宅でシミ抜きをする場合には慎重に行うことをオススメします。
アルコールを使ったシミ抜き
インクが落ちやすい性質を持つ無水エタノールを使用して、シミを少しずつ取り除く方法です。綿棒にアルコールを少量含ませ、汚れた箇所を外側から内側に向かって軽くたたきます。外から内へ向かうことで、シミが広がるのを防ぎます。
ただし、アルコールが素材に影響する可能性もあるため、必ずテストしてから行いましょう。また、正絹やウールなどデリケートな素材の場合は、ダメージを防ぐため控えた方が良いかもしれません。
市販のシミ抜き剤の使用
着物専用またはデリケート素材に対応したシミ抜き剤がある場合は、それを使用するのも一つの方法です。説明書の指示に従い、慎重に作業を進めましょう。インクが落ちるまで複数回処理が必要な場合もありますが、無理に擦ったり広範囲に使用するのは避けてください。
3. プロの着物クリーニングに依頼するべき理由
着物に付いたボールペンのシミは落としにくいシミになります。特に正絹のようなデリケートな素材では、家庭での処理が難しい場合が多いです。そのため、以下の理由から専門の着物クリーニングに依頼することを強くおすすめします。
着物専門のシミ抜き技術着物のクリーニング店では、繊細な素材に合わせた特別な技術を用いてインクやシミの除去を行います。油性のインクに対しても適した薬剤を使用し、可能な限り素材を傷めずにシミを取り除いてくれます。
素材に合わせたケア着物は素材ごとに特性が異なるため、クリーニング方法も異なります。プロの手により、正絹や麻、ウールなど素材ごとに適切な方法でケアされるため、大切な着物を傷めることなくシミを除去できるでしょう。
4. 注意すべきポイント
シミ抜きの際は、インクが広がったり、着物の色が抜けたりするリスクがあります。そのため、「無理に自宅で落とそうとせず、早めに専門店に相談する」という心構えが大切です。特に、貴重な着物や思い出深いものにシミが付いた場合は、後悔のないようにプロにお任せするのが安心です。
まとめ
ボールペンのインクが多く付いてしまったときは、まず応急処置としてインクが広がらないようにし、その後できるだけ早めに専門クリーニングに相談することが着物を守るためのベストな対応です。ご自宅でのシミ抜きも可能な場合がありますが、着物の素材に応じた方法を守り、大切な着物を長持ちさせるために専門的なケアをぜひ検討してください。
Comentarios