この着物のシミ落ちるの?シミの種類と対処法をご紹介
- ishizukaseni
- 2024年10月23日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年10月25日
お気に入りの着物にシミがついてしまった時、「このシミ、落ちるのかな?」と不安になることはありませんか?着物はデリケートな素材であり、シミが繊維に残ると厄介です。しかし、シミの種類を知り、それに応じた対処を行えば、着物を美しい状態に戻すことが可能です。
今回は、着物に付きやすいシミの種類と、それぞれの対処法について詳しく解説します。さらに、シミが長期間放置されて発生する「黄変」についてもご紹介します。
着物にできるシミの種類
1. 水溶性のシミ(汗、飲み物、雨水など)
水溶性のシミは、汗や飲み物、雨水などによってできるものです。特に色の濃い飲み物や汗じみは目立ちやすく、水分が多いため、早めに対処することが大切です。着物クリーニングでは石油系の溶剤を使用しているため、水溶性のシミは落ちにくい特徴があります。
2. 油溶性のシミ(化粧品、油、皮脂など)
油分を含むものが原因のシミです。化粧品や食べ物の油、皮脂がこのカテゴリに該当し、石油系の溶剤で効果的に落とすことができます。着物に付着しやすいシミの一つですが、クリーニングでの対応が可能です。
3. タンパク質由来のシミ(血液、汗、食べ物など)
血液や食べ物のシミ、これらのシミは時間が経つと固まってしまい、非常に落ちにくくなります。自宅での対処が難しい場合、できるだけ早くクリーニングに出すことをおすすめします。
4. 黄変(酸化による変色)
黄変とは、シミや汚れが時間とともに酸化し、黄ばんだ状態になることを指します。汗や皮脂、化粧品などの汚れが繊維に残ったまま放置されると、酸化が進み黄変が発生します。一度黄変してしまうと、通常のシミ抜きでは対応が難しく、特別な処理が必要です。
黄変は、特に白い着物や淡色の着物で目立ちやすく、時間が経つにつれてシミが見えづらくなり、黄変後に気づくことが多いです。このため、早期のクリーニングが重要です。
シミ別の対処法
1. 水溶性のシミの対処法
水溶性のシミが付いた場合、まずはティッシュや乾いた布で水分を吸い取り、ぬるま湯で湿らせたタオルやガーゼを使い、シミの部分を軽く叩きます。石油系の溶剤では水溶性の汚れが落ちにくいため、クリーニング前に応急処置を行うことで、汚れが繊維に定着するのを防げます。
2. 油溶性のシミの対処法
薄手のタオルの上に染みになった部分を広げ、きれいな布で軽く叩くようにします。 汚れが落ちたら輪ジミにならないように、輪郭をぼかすようにベンジンを叩いておきます。
3. タンパク質由来のシミの対処法
血液や食べ物によるシミは、酸化を起こす前に対処することが大切です。なるべく早めにクリーニングに出すのが理想的です。
4. 黄変の対処法
黄変してしまった着物は、通常のシミ抜きでは難しいため、専門的な処理が必要です。黄変は酸化が原因であるため、クリーニング店で特別な漂白や染み抜きの処置が求められます。黄変が進行する前に、定期的なクリーニングや予防的なケアを心がけましょう。
シミが取れない時は専門クリーニングへ
黄変や放置されたシミは、通常の家庭でのケアでは完全に取り除くことが難しい場合があります。そのような場合は、専門のクリーニング店に相談することが最適です。シミの原因や状態を正確に伝えることで、クリーニング店は適切な処置を行うことができます。
まとめ
着物のシミが落ちるかどうかは、シミの種類と状態によります。特に、水溶性のシミは石油系溶剤では落ちにくく、黄変は酸化によるものなので、早めの対処が肝心です。シミがついてしまった際は、自宅での応急処置とともに、専門のクリーニングに依頼することで、着物を美しい状態に保つことができます。

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